
物流アウトソーシングとは?メリット・デメリットから費用・倉庫の選び方まで解説
物流アウトソーシングとは、自社で行っている物流業務を外部の専門企業に委託することです。
近年、EC市場の拡大や人手不足、配送コストの高騰といった背景から、多くの企業が物流体制の見直しを迫られています。「倉庫が手狭になってきた」「出荷作業に人手と時間を取られている」「物流コストが利益を圧迫している」といった悩みを抱えている担当者も多いのではないでしょうか。
こうした課題を解決する手段として注目されているのが、物流アウトソーシングです。
物流のプロフェッショナルに業務を任せることで、コスト構造の改善や業務効率化を図れるだけでなく、事業成長に欠かせないスピード感や柔軟性を手に入れることが可能になります。
一方で、委託先の選び方を誤ると、コスト増加や品質低下といったリスクが生じる点には注意が必要です。
この記事では、物流アウトソーシングの基本的な知識から、具体的な業務範囲、導入によるメリット・デメリット、費用の内訳、そして失敗しない委託先の選び方までを網羅的に解説します。
目次[非表示]
- 1.物流アウトソーシングとは
- 2.物流アウトソーシングで委託できる具体的な業務範囲
- 2.1.入荷・検品・棚入れ作業
- 2.2.保管・在庫管理
- 2.3.ピッキング・梱包作業
- 2.4.出荷
- 2.5.顧客からの返品対応やクレーム処理
- 3.物流アウトソーシングを活用する4つのメリット
- 4.知っておくべき物流アウトソーシングの3つのデメリット
- 5.物流アウトソーシングにかかる費用の内訳と料金体系
- 5.1.システム利用料や管理費などの月額基本料金
- 5.2.商品の保管スペースに応じて変動する倉庫保管料
- 5.3.商品の入庫や検品時に発生する入庫料
- 5.4.ピッキングや梱包作業にかかる作業料
- 5.5.商品のサイズや配送エリアで決まる配送料
- 6.失敗しない物流アウトソーシング会社の選び方5つのポイント
- 6.1.自社の商材(食品・アパレル等)の取り扱い実績を確認する
- 6.2.コストだけでなくサービスの品質や範囲を見極める
- 6.3.自社のシステムと連携できるWMS(倉庫管理システム)か
- 6.4.事業戦略に合った倉庫の立地であるか
- 6.5.契約前に必ず倉庫を見学して現場の雰囲気を確認する
- 7.物流アウトソーシング導入までの具体的な流れ【5ステップで解説】
- 7.1.Step1:自社の物流課題を洗い出し、要件を定義する
- 7.2.Step2:複数の委託先候補へ問い合わせ・情報収集を行う
- 7.3.Step3:各社からの提案内容と見積もりを比較検討する
- 7.4.Step4:契約を締結し、システム連携や移行準備を進める
- 7.5.Step5:実務トレーニングを経て、物流業務の委託を開始する
- 8.まとめ
物流アウトソーシングとは

物流アウトソーシングとは、入荷、保管、梱包、出荷、配送といった一連の物流業務を、専門的なノウハウを持つ外部の企業へ委託することです。
自社で物流部門を持つ場合、倉庫の賃料や人件費、管理システムの維持費など多くの固定費がかかりますが、物流のアウトソーシングを活用することで、これらのコストを物量に応じた変動費に転換できます。
これにより、企業は物量の変動に柔軟に対応しつつ、経営資源をコア業務に集中させることが可能になります。
物流アウトソーシングで委託できる具体的な業務範囲

物流アウトソーシングでは、商品の入荷から顧客への配送に至るまで、物流に関わる一連のプロセスを委託できます。
サービス提供企業によって対応範囲は異なりますが、多くの場合、基本的な入出荷業務から在庫管理、さらにはカスタマー対応、返品対応やクレーム処理といった付帯サービスまで、幅広い業務をカバーしています。
自社の課題や要望に合わせて、必要な業務範囲を柔軟に選択できるのが特徴です。
ここでは、委託可能な具体的な業務内容を解説します。
入荷・検品・棚入れ作業
サプライヤーから納品された商品を受け入れ、発注内容と相違がないか数量や品番、状態を確認する検品作業、そして倉庫内の決められたロケーション(棚)に商品を格納する棚入れ作業は、物流の入り口となる重要な工程です。
これらの業務を、物流アウトソーシングを専門とする3PL(サードパーティー・ロジスティクス)事業者に委託することで、正確かつ迅速な入荷処理が実現し、その後の在庫管理やピッキング作業の効率化につながります。
特に、取扱商品数が多い場合や品質管理を徹底したい場合に有効な手段です。
保管・在庫管理
倉庫内で商品を適切な環境下に保管し、その数量や状態を管理する業務です。
専門業者は、商材の特性に合わせた温度管理(常温・冷蔵・冷凍)や湿度管理が可能な設備を備えている場合が多く、品質を維持したまま商品を保管できます。
また、WMS(倉庫管理システム)を用いて在庫情報をリアルタイムで管理するため、欠品や過剰在庫のリスクを低減できます。
ただし、自社で直接在庫を目視確認できない点はデメリットとなり得るため、システムを通じた正確な情報共有が不可欠です。
ピッキング・梱包作業
顧客からの注文データに基づき、倉庫内の保管場所から該当する商品を探し出すピッキング作業と、商品を緩衝材などで保護し、段ボールや袋に詰める梱包作業は、顧客満足度に直結する工程です。
専門業者は熟練したスタッフと効率化されたシステムにより、正確かつスピーディな作業を実現します。
ギフトラッピングやチラシの同梱といった付加価値の高いサービスに対応できる業者もあり、これらの作業にかかる費用は、ピッキングする商品点数や梱包資材の種類に応じて変動するのが一般的です。
出荷
ピッキング・梱包が完了した商品を、配送業者に引き渡して顧客のもとへ送り出す最終工程です。
物流アウトソーシング会社は、複数の大手配送業者と大口契約を結んでいることが多く、自社で個別に契約するよりも有利な配送料金で発送できる場合があります。
また、倉庫や物流センターの立地は、配送リードタイムやコストに大きく影響するため、委託先の選び方において重要なポイントとなります。
自社の主要顧客エリアや事業戦略に合わせて、最適な拠点を持つ委託先を選定する必要があります。
顧客からの返品対応やクレーム処理
顧客から返品された商品の受け入れや検品、良品であれば在庫に戻すといった処理も委託可能な業務です。
また、配送に関する問い合わせやクレームの一次対応を代行するサービスを提供する物流アウトソーシング事業も存在します。
これらのバックエンド業務を任せることで、自社スタッフは本来のコア業務に集中できます。
一方で、物流アウトソーシングは委託先によって対応できる業務範囲に大きな差があります。
入出荷や在庫管理だけでなく、返品対応や顧客対応まで含めてどこまで任せられるのかを事前に確認し、自社の運営体制や顧客満足度向上につながるパートナーを選ぶことが重要です。
株式会社ディーエムエスでは、入出荷・在庫管理といった基本業務に加え、返品対応や顧客対応などのバックエンド業務まで含めた物流アウトソーシングサービスを提供しています。
物流業務全体をまとめて効率化したい企業を、ワンストップで支援しています。
物流アウトソーシングを活用する4つのメリット

物流業務を外部の専門家に委託することは、単に手間を省くだけでなく、経営全体に多くの好影響をもたらします。
物流アウトソーシング業者が持つ専門的な知見やインフラを活用することで、コスト構造の改善、生産性の向上、さらには顧客満足度の向上といった多岐にわたるメリットが期待できます。
ここでは、物流アウトソーシングがもたらす4つのメリットについて具体的に解説します。
コストを削減できる
自社で物流機能を維持するには、倉庫の賃料、人件費、水道光熱費、システム維持費といった多くの固定費が発生します。
アウトソーシングを活用すると、これらの固定費を物量に応じた変動費に転換できます。
これにより、流通量が少ない時期のコストを抑え、繁忙期にだけ必要な費用を支払うといった効率的なコスト管理が可能です。
実際に、EC事業の拡大に伴いアウトソーシングを導入し、人件費や倉庫費用を大幅に削減した事例も数多く報告されており、特に事業の成長段階にある企業にとって大きなメリットとなります。
本来注力すべきコア業務に集中できる
物流業務には、商品の入出荷作業だけでなく、在庫管理、スタッフの採用・教育、資材の発注など、煩雑で時間のかかる業務が数多く含まれます。
これらのノンコア業務を専門企業に一任することで、これまで物流に割いていた人材や時間といった貴重な経営資源を解放できます。
その結果、企業は商品開発やマーケティング、販売戦略の立案といった、事業の成長に直結する本来のコア業務により多くのリソースを投下できるようになり、企業全体の競争力強化が期待されます。
高品質な作業で顧客満足度が向上する
物流のプロフェッショナルは、長年の経験で培ったノウハウと、WMS(倉庫管理システム)などの専門的なツールを駆使して、極めて高い精度の物流オペレーションを実現します。
これにより、誤出荷や配送遅延といったミスが大幅に減少し、安定したサービス提供が可能になります。
また、丁寧な梱包や迅速な出荷対応は、受け取った顧客の満足度を直接的に高める要素です。
物流品質の向上は、リピート購入や良好な口コミにつながり、企業のブランドイメージ向上にも貢献します。
関連コラム:ピッキングミスの防止対策|よくある原因とヒューマンエラーを減らす改善方法
事業の急な拡大や物量の変動にも柔軟に対応可能
EC事業におけるセールやキャンペーン、メディアでの紹介などによって、商品の受注数が一時的に急増することがあります。
自社物流の場合、このような物量の波動に対応するためには、短期スタッフの確保や倉庫スペースの拡張が必要となり、大きな負担とリスクを伴います。
アウトソーシングを活用すれば、委託先が持つリソース(人員、倉庫スペース)の範囲内で柔軟に対応できるため、機会損失を防ぎながら事業を拡大していくことが可能です。
知っておくべき物流アウトソーシングの3つのデメリット

物流アウトソーシングは多くのメリットを提供する一方で、導入を検討する際には注意すべき点も存在します。
業務を外部に委託することから生じる、ノウハウの蓄積や業務の柔軟性、コミュニケーションに関する課題を事前に理解しておくことが、導入後のミスマッチを防ぐ鍵となります。
ここでは、アウトソーシングを検討する上で必ず知っておくべき3つのデメリットを解説します。
自社に物流に関するノウハウが蓄積しにくい
物流業務全般を外部に委託すると、日々のオペレーションから得られる実践的な知識や改善の経験が社内に蓄積されにくくなります。
例えば、商品の梱包方法の工夫や、効率的なピッキングルートの構築といった現場レベルのノウハウは、外部委託によって見えづらくなる可能性があります。
将来的に物流業務を内製化する計画がある場合や、物流を自社の強みとして差別化を図りたいと考えている企業にとっては、この点が大きな課題となる場合があります。
独自のルールなど細かな現場対応が難しい場合がある
物流アウトソーシング会社は、多くの荷主の業務を効率的に処理するため、作業フローやシステムを標準化していることが一般的です。
そのため、自社独自の特別な梱包方法や、手書きのメッセージカードの同梱、急な出荷依頼といったイレギュラーな対応には、柔軟に応じられないケースがあります。
契約前に、どこまでの個別対応が可能かを具体的に確認し、委託先の標準サービスと自社の要望との間に乖離がないかを見極めることが重要です。
委託先との情報共有が不足するとトラブルになる可能性がある
物流業務を外部に委託すると、自社の目から物理的に在庫や作業状況が見えなくなります。
そのため、委託先との情報共有がスムーズに行われないと、在庫数の認識に齟齬が生じたり、顧客からの問い合わせに迅速に対応できなかったりする問題が発生するリスクがあります。
WMS(倉庫管理システム)を通じてリアルタイムで在庫情報を共有できるか、また定期的なミーティングなど、円滑なコミュニケーションを図るための体制が整っているかを確認することが不可欠です。
物流アウトソーシングにかかる費用の内訳と料金体系

物流アウトソーシングを検討する上で、最も重要な要素の一つが費用です。
コストは大きく分けて、毎月定額で発生する「基本料金(固定費)」と、物量や作業量に応じて変動する「従量課金(変動費)」の2種類で構成されています。
見積もりを正確に理解し、自社の事業規模や物量に合った料金体系の委託先を選ぶためには、それぞれの費用の内訳を正しく把握しておくことが不可欠です。
システム利用料や管理費などの月額基本料金
月額基本料金は、物量の変動に関わらず毎月固定で発生する費用です。
主な内訳としては、在庫管理や受注管理を行うためのWMS(倉庫管理システム)の利用料や、業務全体を管理するための管理費などが挙げられます。
この基本料金の考え方は業者によって様々で、月額数万円程度に設定されている場合もあれば、従量課金部分にこれらの費用が含まれており、基本料金は0円という料金体系を採用している場合もあります。
契約内容をよく確認し、固定費の内訳を明確にすることが大切です。
商品の保管スペースに応じて変動する倉庫保管料
倉庫保管料は、預けている商品の量や占有するスペースに応じて発生する費用です。
料金の算出方法は委託先によって異なり、「坪単位」「パレット単位」「ラック単位」など複数のパターンが存在します。
例えば、段ボールで保管する商品であれば坪単位、大型の商品であればパレット単位といった形で、商材の形状や大きさに応じて最適なプランを選ぶ必要があります。
また、常温保管か、温度管理が必要な冷蔵・冷凍保管かによっても単価が大きく変わるため、商材の特性に合わせた確認が不可欠です。
商品の入庫や検品時に発生する入庫料
入庫料は、仕入れ先などから商品が倉庫に到着した際にかかる作業費用です。
具体的には、トラックやコンテナから荷物を下ろす作業、商品の品番や数量が発注通りかを確認する検品作業、そして商品を倉庫内の棚に格納する棚入れ作業が含まれます。
料金は、入荷する商品の個数やSKU数に応じて「1個あたり〇円」、あるいは作業時間に応じて「1時間あたり〇円」といった形で計算されるのが一般的です。
荷物の形態(段ボール、パレットなど)によっても料金が異なる場合があります。
ピッキングや梱包作業にかかる作業料
出荷指示があった際に発生する費用で、物流コストの中でも大きな割合を占める項目です。
注文に応じて商品棚から商品を取り出すピッキング作業、商品を段ボールに詰める梱包作業などがこれにあたります。
料金は「出荷1件あたり〇円」や「ピッキング1点あたり〇円」といった形で設定されていることが多く、作業の複雑さに応じて変動します。
また、納品書の同梱やギフトラッピング、チラシの封入といった付帯作業を依頼する場合には、別途オプション料金が発生することが一般的です。
商品のサイズや配送エリアで決まる配送料
梱包された商品を、顧客のもとへ届けるために配送業者へ支払う費用です。
一般的に、荷物のサイズ(縦・横・高さの3辺合計)と重量、そして配送先のエリアによって料金が決定されます。
物流アウトソーシング会社は、ヤマト運輸や佐川急便といった大手配送キャリアと大口契約を結んでいるため、個々の企業が直接契約するよりも割安な配送料金が適用されることが多いです。
これにより、EC事業者などは配送コストを抑えることが可能になります。
株式会社ディーエムエスでも各配送キャリアとの大口契約を結んでおり、割安な配送料金をご提供可能です。
関連コラム:配送サービスの送料と特徴を徹底比較!最適な発送方法を選ぶポイント
失敗しない物流アウトソーシング会社の選び方5つのポイント

物流アウトソーシングの導入を成功させるためには、自社の事業に最適なパートナー企業を見極めることが最も重要です。
料金の安さだけで選んでしまうと、サービスの品質が低かったり、将来の事業拡大に対応できなかったりといった問題が生じかねません。
コスト、品質、実績、システム連携、立地といった多角的な視点から、自社の課題を解決し、共に成長していける委託先を慎重に選定する必要があります。
自社の商材(食品・アパレル等)の取り扱い実績を確認する
取り扱う商材によって、物流に求められる専門知識や設備は大きく異なります。
例えば、食品であれば賞味期限の管理や三温度帯(常温・冷蔵・冷凍)での保管が必須ですし、アパレルであればハンガーでの保管やプレス加工、ささげ業務(撮影・採寸・原稿)への対応が求められます。
自社が扱う商材と同じ、もしくは類似したカテゴリーでの取り扱い実績が豊富な会社を選ぶことで、品質トラブルのリスクを減らし、スムーズな業務委託が可能になります。
コストだけでなくサービスの品質や範囲を見極める
複数の会社から見積もりを取ると、料金に差があることに気付きます。
しかし、単純に最も安い会社を選ぶのは避けるべきです。
見積もり金額に含まれるサービス内容を詳細に確認し、品質の高さを測る指標にも注目する必要があります。
例えば、誤出荷率や汚破損率といったKPI(重要業績評価指標)の開示を求めたり、急な出荷増への対応力や、どこまでの付帯作業に対応可能かを確認したりするなど、価格と提供価値のバランスを総合的に評価することが重要です。
自社のシステムと連携できるWMS(倉庫管理システム)か
物流業務の効率化には、自社で利用しているECカートや受注管理システムと、委託先のWMS(倉庫管理システム)がスムーズに連携できるかが極めて重要です。
API連携などによる自動連携が可能であれば、受注情報や在庫情報がリアルタイムで共有され、手作業によるミスやタイムラグを防ぐことができます。
将来的な物量の増加を見越して、拡張性の高いシステム連携に対応しているか、自社のシステム環境に適合するかを事前に必ず確認してください。
事業戦略に合った倉庫の立地であるか
倉庫の所在地は、配送リードタイムと配送料に直接的な影響を与えます。
例えば、関東圏の顧客が多いのであれば首都圏に倉庫を構える会社を選ぶことで、翌日配送エリアが広がり顧客満足度の向上につながります。
また、BtoBの取引で特定の納品先が多い場合や、海外輸出を視野に入れている場合は、その拠点や港、空港へのアクセスが良い立地が有利です。
自社の現在の顧客分布と、将来の事業展開を見据えた上で、最適な立地の倉庫を持つ会社を選定する必要があります。
契約前に必ず倉庫を見学して現場の雰囲気を確認する
提案書やウェブサイトの情報だけでは、その会社の本当の実力は分かりません。
契約を結ぶ前には、必ず実際に稼働している倉庫を見学させてもらいましょう。
倉庫内が整理整頓されているか、働いているスタッフがどのような表情で作業に取り組んでいるか、現場のリーダーが的な指示を出せているかなどを直接その目で確認します。
現場の雰囲気からは、その会社の品質管理に対する姿勢や従業員満足度などが垣間見え、信頼できるパートナーかどうかの重要な判断材料となります。
物流アウトソーシング導入までの具体的な流れ【5ステップで解説】

物流アウトソーシングの導入は、自社の物流体制を大きく変える重要なプロジェクトです。
そのため、場当たり的に進めるのではなく、計画的にステップを踏んで進めていくことが成功の鍵となります。
自社の課題分析から始まり、委託先の選定、契約、そして実際の業務移行まで、どのようなプロセスで進んでいくのかを具体的に把握しておくことで、スムーズな導入が実現できます。
ここでは、導入までの流れを5つのステップに分けて解説します。
Step1:自社の物流課題を洗い出し、要件を定義する
最初に、現状の物流業務で何が問題となっているのかを具体的に洗い出します。
「配送料が高騰している」「誤出荷が多くクレームにつながっている」「物量が増えてきて倉庫が手狭になった」など、コスト、品質、キャパシティの観点から課題を整理します。
その上で、アウトソーシングによって何を実現したいのか、委託したい業務の範囲、求めるサービスレベル、かけられる予算といった要件を明確に定義します。
この要件定義が、今後の委託先選定における判断基準となります。
Step2:複数の委託先候補へ問い合わせ・情報収集を行う
定義した要件を基に、委託先の候補となる物流会社をリストアップします。
企業のウェブサイトでサービス内容や導入実績を確認したり、業界の展示会に参加したりして情報を集めましょう。
候補を数社に絞り込んだら、問い合わせフォームや電話で連絡を取り、自社の事業概要や物流の現状、委託したい内容を伝えます。
この段階で、自社の商材の取り扱い可否や、大まかな費用感などを確認し、さらに候補を絞り込んでいきます。
Step3:各社からの提案内容と見積もりを比較検討する
情報収集を行った候補企業から、より詳細な提案と見積もりを取り寄せます。
この際、各社の提案内容を同じフォーマットの比較表にまとめるなどして、客観的に評価できるように工夫することが重要です。
料金体系はもちろん、サービス内容、システム連携の仕様、サポート体制、倉庫の立地など、Step1で定義した要件をどれだけ満たしているかを多角的に比較します。
必要であれば、担当者と面談を行い、疑問点を解消しながら検討を進めます。
Step4:契約を締結し、システム連携や移行準備を進める
比較検討の結果、最も自社に適していると判断した会社と契約を締結します。
契約書の内容は、業務範囲や料金、免責事項など、細部にわたって十分に確認し、双方の認識に齟齬がないようにしてください。
契約締結後は、実際の業務移行に向けた準備期間に入ります。
受注管理システムとWMSの連携テスト、委託先に登録するための商品マスタの準備、現物在庫の移管スケジュールの策定など、委託先と密に連携しながらプロジェクトを進めていきます。
Step5:実務トレーニングを経て、物流業務の委託を開始する
商品の在庫を委託先の倉庫へ移管し、いよいよ業務開始となります。
本格稼働の前に、委託先の現場スタッフに対して、商品の特性や取り扱い上の注意点、梱包のルールといった実務に関するトレーニングを実施することがあります。
これにより、作業の品質を担保し、スムーズな立ち上がりを支援します。
その後、少量の注文でテスト出荷を行い、一連のフローに問題がないことを最終確認した上で、全ての物流業務を本格的に委託し、運用を開始します。
まとめ
物流アウトソーシングは、物流業務を専門企業に委託することで、コストの変動費化、コア業務へのリソース集中、物流品質の向上といった多くのメリットをもたらします。
一方で、社内にノウハウが蓄積しにくい、柔軟な対応が難しい場合があるといったデメリットも存在します。
導入を成功させるためには、自社の物流課題を明確にした上で、コストだけでなく、サービス品質、商材実績、システム連携、倉庫の立地などを多角的に評価し、事業戦略に合致した最適なパートナーを選定するプロセスが不可欠です。
物流アウトソーシングの導入を検討している方は、まずは自社の課題に合うサービスかどうかを確認することが重要です。
株式会社ディーエムエスでは、物流業務全体を見据えたアウトソーシング支援を行っています。











