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DMの効果測定方法|見るべき数値とPDCAの回し方

ダイレクトメール(DM)施策の成果を最大化するためには、送付後の効果測定が重要です。
施策を実施するだけで終わらせてしまうと、成功・失敗の判断ができず、次の改善につなげることができません。

感覚的な判断に頼るのではなく、客観的なデータに基づいて検証することで、DM施策の費用対効果を正しく把握できます。

DM施策の効果を適切に評価し、より成果の出る施策を継続していくためには、見るべき数値を理解し、測定結果をもとにPDCAを回していくことが重要です。

本記事では、DMの効果測定で押さえるべき具体的な指標や計算方法に加え、測定結果を次の改善へとつなげるPDCAサイクルの回し方までを分かりやすく解説します。

目次[非表示]

  1. 1.DMは効果測定ができないと思っていませんか?
  2. 2.効果測定の前に把握しておくべき3つの基本数値
    1. 2.1.総DM費:施策にかかった全ての費用を算出する
    2. 2.2.損益分岐点(BEP):最低限達成すべき売上目標を明確にする
    3. 2.3.顧客生涯価値(LTV):長期的な視点で顧客との関係性を評価する
  3. 3.DM効果測定で見るべき5つの重要指標と計算方法
    1. 3.1.【反応率】DMがどれだけ見られたかを示すレスポンス率
    2. 3.2.【成約率】最終的なゴールに繋がった割合を示すCVR
    3. 3.3.【リピート率】優良顧客の育成度合いがわかるF2転換率
    4. 3.4.【レスポンス獲得単価】1件の反応を得るためにかかった費用のCPR
    5. 3.5.【顧客獲得単価】1件の受注を獲得するためにかかった費用のCPO
  4. 4.オフライン施策の効果を見える化する5つの測定方法
    1. 4.1.DM限定のクーポンコードを発行して利用状況を把握する
    2. 4.2.専用の電話番号や専用LPで問い合わせ経路を特定する
    3. 4.3.返信用ハガキや申込書を同封して物理的な反応を集計する
    4. 4.4.専用二次元コードを掲載してWebサイトへのアクセスを計測する
    5. 4.5.ディーエムエスのCURENESS®ならDMの反応を可視化
  5. 5.測定結果を次に活かす!DM施策のPDCAサイクル実践法
    1. 5.1.A/Bテストで最適なクリエイティブやオファーを見つける
    2. 5.2.送付するターゲットリストの精度を改善して反応率を高める
    3. 5.3.送付するタイミングを最適化して開封率を向上させる
    4. 5.4.送って終わりにしない、運用するDM
  6. 6.まとめ

DMは効果測定ができないと思っていませんか?

DMなどのオフライン施策は、これまで効果測定が難しいとされてきました。

しかし現在では、デジタル施策と組み合わせることで、「DMが届いたか」「開封されたか」「LPにアクセスされたか」といった顧客の行動を可視化することが可能です。

どの顧客が、どのような行動を取ったのかをデータとして把握・分析することで、施策の成果を明確にし、次のマーケティング施策へと活かせます。

効果測定の前に把握しておくべき3つの基本数値

DMの効果測定を正確に行うためには、評価指標を計算する前に、前提となる3つの基本的な数値を把握しておく必要があります。

それは、施策に要した全ての費用である「総DM費」、最低限達成すべき目標ラインとなる「損益分岐点(BEP)」、そして顧客との長期的な関係性から得られる利益「顧客生涯価値(LTV)」です。
これらの数値を事前に算出することで、施策の採算性を正しく判断できます。


総DM費:施策にかかった全ての費用を算出する

総DM費とは、DM施策を実施するためにかかった全ての費用を合計したものです。

これには、ハガキや封筒などの紙代、印刷費、郵送費といった紙媒体の直接的なコストだけではなく、企画構成費、デザイン制作の外部委託費、ライティング費用、さらには社内担当者の人件費なども含まれます。

これらの費用を漏れなく洗い出し、正確な総額を算出することが、費用対効果を正しく評価するための第一歩となります。

見落としがちなコストも全て含めて計算することが重要です。

損益分岐点(BEP):最低限達成すべき売上目標を明確にする

損益分岐点は、DM施策にかかった費用を回収し、利益がゼロになる点のことで、最低限達成すべき目標ラインを示します。

計算式は「総DM費÷粗利単価」で、必要な成約件数を算出できます。
例えば、総DM費が500万円で粗利単価が1万円なら、500件の成約が損益分岐点となります。

ネット通販の場合は、商品原価や送料、手数料などを差し引いて粗利単価を計算する必要があります。
この数値を事前に設定することで、施策が成功だったか失敗だったかを客観的に判断できます。

顧客生涯価値(LTV):長期的な視点で顧客との関係性を評価する

顧客生涯価値(LTV:LifeTimeValue)は、一人の顧客が取引を開始してから終了するまでの期間にもたらす利益の総額を示す指標です。

DM施策では、一度の購入で利益が出なくても、その顧客が何度もリピート購入してくれることで、長期的には大きな利益に繋がることがあります。
LTVを考慮に入れることで、短期的な損益だけでなく、優良顧客の育成という観点からもDMの価値を評価できます。

特にサブスクリプションモデルやリピート購入が前提のビジネスでは、LTVの視点が欠かせません。

DM効果測定で見るべき5つの重要指標と計算方法

DMの効果を多角的に分析するためには、目的に応じて複数の指標を使い分けることが重要です。

例えば、ブランド認知向上を目指すならレスポンス率を、売上向上を目指すなら成約率や顧客獲得単価を重視します。
MAツールなどを活用すれば、20代や30代といった年代別の反応を分析することも可能です。

ここでは、DMの効果測定で特に重要となる5つの指標と、それぞれの計算方法について解説します。

【反応率】DMがどれだけ見られたかを示すレスポンス率

レスポンス率は送付したDMに対して問い合わせ資料請求Webサイトへのアクセスクーポン利用などの反応がどれだけあったかを示す割合です。

計算式は「反応数÷DM総発送数×100」で算出します。
この数値はDMがターゲットに届き興味を引けたかどうかを測る基本的な指標となります。

もしレスポンス率が想定より低い場合、ターゲットリストやオファー内容クリエイティブのデザインに魅力がない可能性があり改善の出発点となります。

関連コラム:DMの開封率や反応率はどのくらい?開封率・反応率を上げる方法

【成約率】最終的なゴールに繋がった割合を示すCVR

成約率(CVR:ConversionRate)は、DMによって反応があった人のうち、最終的な成果である商品購入やサービス契約、会員登録などに至った割合を示す指標です。

計算式は「成約数÷反応数×100」で求められます。
レスポンス率が高くても、この成約率が低い場合、反応から成約までのプロセスに問題があると考えられます。

例えば、誘導先のWebサイトが分かりにくい、営業担当者のフォローが不十分であるといった課題が推測されるため、改善すべきポイントが明確になります。

【リピート率】優良顧客の育成度合いがわかるF2転換率

F2転換率は、DMをきっかけに初めて商品を購入した新規顧客(F1)のうち、2回目の購入(F2)に至った顧客の割合を示す指標で、リピート率とも呼ばれます。

計算式は「2回目の購入者数÷新規顧客数×100」で算出します。
この数値が高いほど、提供した商品やサービスに対する顧客満足度が高く、優良顧客へと順調に育成できていることを意味します。

LTVを向上させる上で非常に重要な指標であり、継続的な関係構築を目的としたDM施策では特に注視すべき数値です。

【レスポンス獲得単価】1件の反応を得るためにかかった費用のCPR

CPR(CostPerResponse)は、1件のレスポンスを獲得するために、いくらの費用がかかったかを示す指標です。
計算式は「総DM費÷反応数」で求められます。

この数値が低いほど、より効率的に見込み客からの反応を得られたことになります。

例えば、総DM費500万円で500件の反応があった場合、CPRは10,000円です。
ただし、CPRがいくら低くても、その後の成約に繋がらなければ意味がありません。
そのため、次に解説するCPOとセットで評価することが重要です。

【顧客獲得単価】1件の受注を獲得するためにかかった費用のCPO

CPO(Cost Per Order)は、1件の成約(受注)を獲得するためにかかった費用、つまり顧客獲得単価を示す指標です。

計算式は「総DM費÷成約数」で算出されます。
この数値は、DM施策の採算性を直接的に判断するための最も重要な指標の一つです。

算出したCPOが、商品やサービス1件あたりの利益額を上回っている場合、その施策は赤字ということになります。
CPOを損益分岐点(BEP)と比較し、常に利益を確保できる範囲内に収まっているかを確認する必要があります。

オフライン施策の効果を見える化する5つの測定方法

紙媒体であるDMは、デジタル広告のようにユーザーの行動を自動で追跡することが難しいという課題があります。
しかし、オンラインへの導線を工夫することで、オフラインの施策であっても効果をデータとして「見える化」することが可能です。
誰が、いつ、どのDMを見て反応したのかを特定できれば、より精度の高い効果測定が実現します。

ここでは、DMの効果を具体的に測定するための代表的な5つの方法を紹介します。

DM限定のクーポンコードを発行して利用状況を把握する

DMに限定のクーポンコードやキャンペーンコードを記載しておく方法は、効果測定の古典的かつ有効な手法です。
顧客が実店舗での会計時やECサイトでの購入時にそのコードを利用することで、DMがきっかけで来店・購入に至ったことが分かります。
さらに、送付するターゲットリストのセグメントごとに異なるコードを発行すれば、どの層からの反応が良かったのかをより詳細に分析することも可能です。

比較的容易に実施でき、店舗とWebの両方で効果を測定できる点がメリットです。

専用の電話番号や専用LPで問い合わせ経路を特定する

DMからの問い合わせ経路を明確にするために、DM専用の電話番号(フリーダイヤルなど)や、そのDMからしかアクセスできない専用LP(ランディングページ)を用意する方法があります。

WebサイトのURLや電話番号を他の広告媒体と分けることで、DM経由の問い合わせ件数やアクセス数を正確にカウントできます。
特に、不動産や保険、BtoBサービスといった、電話での問い合わせがゴールとなるビジネスモデルにおいて非常に有効な測定手法です。

これにより、施策ごとの費用対効果を厳密に比較できます。

返信用ハガキや申込書を同封して物理的な反応を集計する

アンケートへの回答や資料請求、イベントの申し込みなどを促すために、返信用ハガキや申込書をDMに同封する方法も効果測定に繋がります。

返送されたハガキの枚数を数えることで、DMに対する直接的な反応数を把握できます。
特に、インターネットの利用に慣れていない高齢者層をターゲットとする場合には有効な手段です。

ただし、顧客にとっては返送の手間がかかるためレスポンス率が下がる傾向があり、また、データの集計や入力に人手が必要になるという側面も持ち合わせています。

専用二次元コードを掲載してWebサイトへのアクセスを計測する

スマートフォンが普及した現在、二次元コードを活用した効果測定は主流となっています。
DMに専用の二次元コードを掲載し、特定のWebサイトやLPへ誘導します。

この際、Google Analyticsなどのアクセス解析ツールで識別できるパラメータを付与したURLで二次元コードを生成することが重要です。

これにより、「どのDMから」「何件のアクセスがあったか」、さらには「アクセス後のページ内での行動」まで詳細に追跡できます。
顧客にとっても手軽にアクセスできるため、レスポンス率の向上も期待できる手法です。

ディーエムエスのCURENESS®ならDMの反応を可視化

ディーエムエスが提供するDM発送後管理システム「CURENESS®(キュアネス)」もDM発送後の行動を追跡して集計・分析が可能です。

DMを送付する顧客一人ひとりに個別の二次元コードを発行することで、「誰が・いつ・どのように反応したか」を人単位で可視化することができます。

顧客ごとの行動データを把握できるため、アクセスデータをもとに関心度の高い見込み客を抽出し、電話でアプローチしたり、別のDMを送ったりするなど、パーソナライズされた次の施策へと繋げることができます。

測定結果を次に活かす!
DM施策のPDCAサイクル実践法

DMの効果測定で得られたデータを分析し、次の施策の改善に活かすPDCAサイクルを回すことが、DM施策を成功させる上で最も重要です。
数値をただ眺めるだけでなく、「なぜこの結果になったのか」という要因を分析し、具体的な改善策を立案・実行し、その結果をまた検証するという一連の流れを継続的に行うことで、施策の精度は着実に向上していきます。

A/Bテストで最適なクリエイティブやオファーを見つける

A/Bテストは、DMの効果を改善するための具体的な手法の一つです。

キャッチコピー、デザイン、写真、オファー(特典内容)などの要素を一部だけ変更した2種類以上のDMを作成し、どちらのパターンのレスポンス率が高いかを比較検証します。

例えば、「割引」と「プレゼント」ではどちらのオファーが響くか、男性の写真と女性の写真ではどちらが注目を集めるか、といった仮説を立ててテストします。
これを繰り返すことで、自社のターゲットに最も効果的なクリエイティブの「勝ちパターン」を見つけ出せます。

このようなA/Bテストにおいても、「CURENESS®」を活用すれば、DM本体や同封チラシに発行したQRコードを印刷するだけで効果測定を行えます。
面倒なGoogle Analyticsの設定も不要で、専門知識がなくても効果測定から結果の可視化までをスムーズに実施できます。

送付するターゲットリストの精度を改善して反応率を高める

DMの成果は「誰に送るか」で大きく変わるため、送付するターゲットリストの質は非常に重要です。
効果測定の結果、特定のセグメントからの反応が鈍いことが判明した場合、リストの見直しが必要です。

過去の購入データや顧客の属性情報(年齢、性別、居住地など)を再分析し、より購入見込みの高い顧客層に絞り込んで送付することで、無駄なコストを削減しつつ全体の反応率を高めることが可能です。
常に最新の情報にリストを更新し、精度を維持する努力が求められます。

送付するタイミングを最適化して開封率を向上させる

DMがターゲットの手元に届くタイミングも、開封率やその後の反応に影響を与える重要な要素です。

例えば、BtoC向け商材であれば、消費が活発になる給料日後や週末に届くように調整したり、季節のイベントに関連するDMはその直前に送付したりする工夫が考えられます。

過去の施策で反応が良かった曜日や時期のデータを分析し、自社の顧客にとって最適な送付タイミングを見つけ出すことで、施策効果の向上が期待できます。

ターゲットのライフスタイルを考慮したタイミングの最適化が鍵となります。

送って終わりにしない、運用するDM

DM施策は、一度きりの打ち上げ花火で終わらせるのではなく、効果測定と改善を繰り返す「運用型」の施策として捉えるべきです。

A/Bテストの結果やターゲット分析から得られた知見は、企業の貴重な資産として蓄積されます。
それらを次の企画に反映させることで、施策の精度は着実に高まっていきます。

ターゲットリストの精査、クリエイティブの改善、タイミングの最適化といったPDCAサイクルを地道に回し続けることで、DMは継続的に成果を生み出す強力なマーケティングチャネルとなります。

まとめ

DMの効果測定は、レスポンス率や成約率(CVR)、CPO、LTVといった指標を用い、客観的なデータに基づいて施策を評価することが重要です。
QRコードや専用LPなどを活用すれば、オフライン施策であるDMでも顧客の行動を可視化でき、施策の成果を正確に把握できます。

さらに、測定して終わりにするのではなく、A/Bテストによるクリエイティブ改善やターゲットリストの精査など、PDCAサイクルを継続的に回していくことが、DM施策の成果を高める鍵となります。

とはいえ、これらの効果測定やデータ分析を自社で行うには、ツール設定や集計作業に手間がかかるのも事実です。

「CURENESS®」を活用すれば、DMに専用QRコードを印刷するだけで、顧客一人ひとりの行動を可視化し、効果測定から次の施策立案までをスムーズに行えます。

「送って終わり」のDMから、「成果を伸ばし続ける運用型DM」へ。
DM施策の効果測定と改善を効率化したい方は、ぜひCURENESS®をご活用ください。

株式会社ディーエムエス
株式会社ディーエムエス
ダイレクトメールのリーディングカンパニーとして、創業60年以上にわたり、企業の業務プロセスを俯瞰し、課題整理から運用設計・改善までを伴走型で支援。セールスプロモーション、バックオフィス、ロジスティクスを横断した知見を強みに、実行力と改善力の両面から成果創出に貢献しています。 DM発送をはじめとする豊富な業務運用実績を背景に、業務効率化やコスト最適化を含めた、現場に根差した実践的なノウハウを発信しています。
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