
株主優待の電子化で業務効率化!メリットや進め方・注意点
株主優待の電子化というと、紙の優待券を電子チケットに変更したり、現物の優待品をデジタルギフトに切り替えたりする方法が挙げられます。
しかし、株主優待の電子化は、優待品そのものを変更することだけではありません。
申込受付や株主情報の管理など、運営業務を電子化する方法もあります。
例えば、Web申込を導入することで、申込情報の入力作業を減らせる場合があります。
さらに、株主情報との照合や集計をシステムで行う仕組みを組み合わせれば、受付後の確認・管理業務も効率化できます。
この記事では、株主優待を電子化する2つの方法を紹介したうえで、特に運営業務の電子化によるメリットや注意点、進め方、実際の事例を解説します。
目次[非表示]
- 1.株主優待を電子化する2つの方法
- 1.1.優待品の電子化
- 1.1.1.電子クーポン・電子チケット
- 1.1.2.デジタルギフト
- 1.2.業務の電子化
- 1.2.1.申込受付のWeb化
- 1.2.2.株主情報・申込データの管理
- 2.株主優待の運営業務を電子化するメリット
- 3.株主優待を電子化する際の注意点
- 3.1.株主の利用環境に配慮する
- 3.2.既存の運用フローとの連携を確認する
- 3.3.システム運用と個人情報管理に注意する
- 4.株主優待の電子化を進める3つのステップ
- 5.株主優待の電子化・運営業務の対応事例
- 6.株主優待の電子化・運用ならディーエムエスにご相談ください
- 7.まとめ
株主優待を電子化する2つの方法
株主優待の電子化は、大きく「優待品の電子化」と「業務の電子化」の2つに分けられます。
優待品の電子化は、株主に提供する優待券やギフトを電子形式に変更する方法です。
一方、業務の電子化は、申込受付や情報管理など、株主優待の運用に関わる業務をWebやシステムで効率化する方法です。
それぞれの代表的な手段と概要は、以下のとおりです。
分類 | 具体的な方法 | 概要 |
優待品の電子化 | 電子クーポン・電子チケット | 優待券を電子形式で発行し、店舗などで利用する |
デジタルギフト | デジタル形式の商品引換券やポイントなどを提供する | |
業務の電子化 | 申込受付のWeb化 | Web申込サイトや電子カタログを利用して申込受付・優待品の選択を行う |
株主情報・申込データの管理 | 株主情報との照合や重複申込の確認、申込情報の集計などをシステム上で行う |
なお、2つの方法は組み合わせて導入することもできます。
例えば、現物の優待品を維持しながら申込受付だけをWeb化したり、デジタルギフトの配布と株主情報の管理をあわせて電子化したりする方法があります。
優待品の電子化
優待品の電子化は、紙の優待券を電子クーポン・電子チケットに変更したり、現物の優待品に代えてデジタルギフトを提供したりする方法です。
優待の提供形式を変更することで、紙の優待券の印刷・郵送や現物の優待品の保管・発送に関する業務を減らせる場合があります。
電子クーポン・電子チケット
株主に電子クーポンや電子チケットを発行し、店舗などで利用してもらう方法です。
例えば、株主がスマートフォンに表示したバーコードを店舗で読み取る仕組みが挙げられます。
紙の優待券を回収・集計する業務を減らせるほか、システムによっては利用残高や有効期限を管理できます。
また、利用者を確認する仕組みや利用回数の制限などを設けることで、第三者による不正利用への対策につなげられる場合があります。
ただし、電子化だけで不正利用や転売を防止できるわけではなく、利用条件に応じた対策が必要です。
デジタルギフト
外部のデジタルギフトサービスを利用し、商品引換券や各種ポイントなどを株主優待として提供する方法です。
株主は案内された方法でギフトを受け取り、サービスによっては複数の選択肢から希望するギフトを選べます。
企業側は現物の優待品を個別に保管・梱包・発送する業務を減らせる可能性があります。
ただし、サービス利用料や配布方法によって費用が異なるため、従来の運用との比較が必要です。
また、デジタルギフトを導入する場合でも、株主への案内状を郵送する方法があります。
メールアドレスを把握していない株主にも案内できるため、ギフトの配布方法とあわせて通知方法を検討することが重要です。
株主優待へのデジタルギフト導入をご検討の方は、ディーエムエスのデジタルギフトサービスもご覧ください。
取り扱うギフトのラインナップや配布方法をご紹介しています。
業務の電子化

業務の電子化は、株主優待の申込受付や情報管理など、運用に関わる業務をWebやシステムで効率化する方法です。
優待品そのものを変更する必要はなく、現物の優待品を維持したまま導入することも可能です。
例えば、はがきによる申込受付をWeb化することで、申込内容をシステム上で取得・管理できるようになります。
さらに、株主情報との照合や発送データの作成など、受付後の業務にも電子化の範囲を広げることが可能です。
こうした業務の電子化を実現する手段としては、専用のWeb申込サイトを構築する方法や、既存のアプリ・会員サイトに必要な機能を追加する方法などがあります。
申込受付のWeb化
株主優待の申込受付や優待品の選択を、Web上で行えるようにする方法です。
例えば、従来のはがき申込に代えてWeb申込サイトを設けたり、電子カタログから希望する優待品を選択できる仕組みを導入したりする方法があります。
株主が入力した申込情報をデータとして取得できるため、紙の申込内容を入力する作業を減らせます。
また、Web申込とはがき申込を併用することで、株主の利用環境に配慮しながら電子化を進めることも可能です。
株主情報・申込データの管理
株主情報や申込データをシステム上で管理し、受付後の確認・集計などを効率化する方法です。
例えば、株主番号を基に申込対象者を照合したり、重複申込を確認したりする仕組みが考えられます。
また、申込情報を優待品ごとに集計し、発送業務に利用できる形式で管理することで、発送データの作成などにも活用できます。
これらの機能は、Web申込サイトや会員サイトなどに組み込むことも可能です。
このように、株主優待の電子化は、優待品をデジタルギフトに切り替えなくても、申込受付や情報管理などの運営業務を効率化する手段になります。
株主優待の運営業務を電子化するメリット
株主優待の運営業務を電子化すると、申込受付から情報管理、発送準備まで、さまざまな工程の効率化が期待できます。
ここでは、主な3つのメリットを紹介します。
申込受付やデータ入力の負担を軽減できる
Web申込を導入すると、株主が入力した申込情報をデータとして取得できるため、受付後の入力作業を減らせる場合があります。
従来のはがき申込では、届いた申込書の内容を確認し、氏名や株主番号、希望する優待品などをシステムに入力する作業が発生します。
一方、Web申込では、株主が入力した情報をそのまま受付データとして利用できます。
さらに、申込時に必須項目の入力チェックや申込条件の確認などを行う仕組みを設ければ、記入漏れや受付後の確認作業を減らすことにもつながります。
ただし、Webとはがきの申し込みを併用する場合は、紙の申込情報をデータ化する作業が残ります。
申込状況や株主情報を管理しやすくなる
申込情報をシステム上で管理することで、受付状況や希望する優待品などを確認しやすくなります。
例えば、株主番号を基に申込対象者を照合したり、重複申込を確認したりする仕組みを導入すれば、受付後の確認作業を効率化できます。
また、申込者ごとの受付状況や希望する優待品を確認できるため、コールセンターでの問い合わせ対応が円滑になるほか、優待品ごとの申込件数の集計にも活用できます。
複数の受付方法を設けている場合も、申込情報を一元管理することで、受付状況をまとめて確認しやすくなります。
発送準備など後続業務との連携を効率化できる
業務の電子化は、申込受付だけでなく、受付後の発送準備にも活用できます。
例えば、Web申込で取得した情報を優待品ごとに集計し、発送先や数量を確認したうえで、物流業務に必要なデータを作成する仕組みが考えられます。
申込情報を発送業務に利用できる形式で管理すれば、データの再入力や転記にかかる作業を減らせる場合があります。
ただし、Web申込を導入するだけで、すべての業務が自動化されるわけではありません。
申込受付から情報管理、発送準備までの業務を連携させることで、電子化による効率化の範囲を広げられます。
株主優待を電子化する際の注意点

株主優待の業務電子化では、システムの導入だけでなく、既存業務との連携や株主への対応も考慮する必要があります。
導入前に確認しておきたい3つの注意点を紹介します。
株主の利用環境に配慮する
Web申込や会員サイトを導入する場合は、株主が問題なく利用できるかを確認することが重要です。
スマートフォンやパソコンの操作に不慣れな株主もいるため、申込方法の案内や問い合わせ窓口の設置などを検討します。
また、Web申込とはがき申込を併用する方法もあります。
株主の利用環境や従来の申込状況を踏まえ、利用しやすい受付方法を検討することが大切です。
既存の運用フローとの連携を確認する
業務の電子化では、新しいシステムと既存業務をどのように連携させるかが重要です。
例えば、申込受付をWeb化しても、株主情報との照合や発送データの作成を従来どおり手作業で行う場合、効率化できる範囲は限定されます。
そのため、申込受付からデータ確認、集計、発送、問い合わせ対応までの業務を整理し、電子化する工程を検討する必要があります。
また、既存のシステムや委託先とのデータ連携が必要な場合は、データ形式や受け渡し方法、担当する業務の範囲なども確認しておきます。
システム運用と個人情報管理に注意する
Web申込や会員サイトを導入する場合は、システム障害への備えや株主情報の適切な管理が重要です。
例えば、Web申込サイトにアクセスできない場合の受付方法や、誤った申込情報が登録された場合の確認・修正手順などを事前に整理します。
また、氏名や住所、株主番号などを取り扱うため、アクセス権限やデータの授受方法、保存期間なども確認が必要です。
外部のシステムや委託先を利用する場合は、個人情報の取り扱いに関する契約内容や管理体制を確認し、委託先に対する適切な監督を行うことも求められます。
株主優待の電子化を進める3つのステップ
株主優待の運営業務を電子化する際は、Web申込サイトなどの導入だけでなく、現在の業務フローを見直すことが重要です。
例えば、申込受付をWeb化しても、その後の情報管理や発送準備に多くの手作業が残っていれば、効率化できる範囲は限定されます。
そのため、現在の業務を整理し、どの工程を電子化するか、導入後にどのような運用体制が必要かを検討します。
ここでは、業務の見直しから運用体制の設計まで、3つのステップに分けて解説します。
1. 現在の業務フローと課題を整理する
まず、現在の株主優待運営業務を確認し、どの工程に負担がかかっているかを整理します。
株主優待の運営には、対象株主の確認、案内状の発送、申込受付、申込情報の入力・集計、優待品の発送、問い合わせ対応など、さまざまな業務があります。
例えば、はがき申込の入力作業に時間がかかっている場合は、Web申込の導入が選択肢になります。
一方、申込情報の集計や発送データの作成に負担がかかっている場合は、受付後のデータ管理方法や後続業務との連携を見直すことが考えられます。
現在の業務フローと課題を整理することで、電子化によって改善したい工程を明確にできます。
2. 電子化する業務と導入方法を検討する
次に、整理した課題を踏まえて、電子化する業務の範囲と導入方法を検討します。
例えば、申込受付をWeb化する場合は、専用のWeb申込サイトを構築する方法や、既存の会員サイトに申込機能を追加する方法などが考えられます。
また、申込情報の照合や集計、発送データの作成までシステムで処理するかによって、必要な機能や運用方法は異なります。
導入方法を比較する際は、システムの構築・運用費用に加え、既存業務との連携や株主の利用環境も確認します。
すべての業務を一度に電子化する必要はありません。現在の課題や費用対効果を踏まえ、対象となる工程を検討することが大切です。
3. 導入後の運用体制を設計する
電子化する範囲が決まったら、導入後の業務フローと担当体制を設計します。
Web申込を導入する場合は、申込対象者の登録、受付状況の確認、株主情報との照合、発送データの作成など、各工程の担当者や処理方法を決めます。
また、はがき申込を併用する場合は、紙の申込情報をどのようにデータ化し、Web申込の情報とまとめて管理するかも検討が必要です。
こうした業務の見直しや運用体制の整備は、自社で進める方法のほか、外部の専門会社に支援を依頼する方法もあります。
例えば、Web申込サイトの構築や受付後のデータ処理を外部に委託し、制度の企画や運用状況の確認は自社で行うなど、業務を分担することも考えられます。
自社の人員やシステムで対応できる範囲を確認し、業務負担や費用、管理体制などを比較しながら、適切な運用方法を検討することが重要です。
株主優待の申込受付やデータ管理、優待品の発送など、制度全体の運用を見直したい場合は、以下の記事も参考にしてください。
▶株主優待制度の運用ガイド|業務の見直し方や外部委託の判断基準を解説
株主優待の電子化・運営業務の対応事例
株主優待の運営業務は、申込受付だけでなく、株主情報の確認やデータ処理、優待品の発送など、複数の工程で構成されています。
ここでは、ディーエムエスが対応した株主優待業務の事例を紹介します。
株主優待における申込受付・データ管理・発送の事例
株主優待を実施する金融・リース企業様では、優待品の申込受付やデータ管理、発送など、多くの運営業務が発生していました。
ディーエムエスでは、株主優待カタログの発送に加え、Web申込サイトの構築・運用、はがきによる申込受付、申込データの処理、株主利用券などの優待品の発送まで一括して支援しました。
① Web申込サイトを構築し、申込受付を電子化
Webから優待品を申し込める専用サイトを構築。
株主ごとに設定したID・パスワードで本人認証を行い、対象株主が自身の申込対象となる優待品をWeb上で選択・申し込みできる仕組みを整えました。
② Web・はがきの申込情報を共通の仕組みで処理
はがきで届いた申込情報はデータ入力によって電子化。
Webとはがきの両方から受け付けたデータを一元管理し、不備や重複のチェックに対応しました。
③ 受付データを日次で連携し、後続業務につなげる
受付データは日次で処理・連携し、申込状況を管理できる体制を構築。
また、申込データを基に発送用データを作成し、株主利用券などの封入・発送にも対応しました。
このように、Webとはがきの両方で申し込みを受け付け、複数の受付経路から集まるデータを共通の仕組みで処理することで、申込受付から発送までの業務を効率的に進めました。
株主優待の電子化・運用ならディーエムエスにご相談ください
株主優待の運営業務を電子化する際は、Web申込サイトの構築や受付後のデータ処理、発送業務などを自社で対応するほか、外部に委託する方法もあります。
株式会社ディーエムエスでは、株主優待の申込受付からデータ処理、優待品の発送、問い合わせ対応まで、幅広い業務を支援しています。
業務の電子化では、Web申込サイトの構築や株主情報との照合、重複申込の確認などに対応可能です。
また、Webとはがきの申し込みを併用した運用にも対応しています。
例えば、現物の優待品を維持しながらWeb申込を導入する場合も、申込受付からデータ管理、発送までの業務をまとめて委託できます。
すべての業務を委託するだけでなく、Web申込の導入や発送業務など、必要な工程のみの委託にも対応しています。
株主優待の電子化に伴う業務の見直しや、運用の外部委託をご検討の際は、以下のサービスページをご覧ください。
まとめ
株主優待の電子化には、電子チケットやデジタルギフトなどを提供する「優待品の電子化」と、申込受付や情報管理などをWeb化する「業務の電子化」があります。
優待品そのものを変更しなくても、申込受付やデータ管理、発送準備などの運営業務を電子化することで、業務効率化を図ることが可能です。
ただし、電子化の効果を高めるには、システムの導入だけでなく、現在の業務フローを整理し、どの工程を効率化するか検討することが重要です。
業務の見直しや導入後の運用は、自社で対応するほか、必要な工程を外部に委託する方法もあります。
自社の株主優待制度や運用体制に合わせて、電子化する範囲と対応方法を検討しましょう。










