
音声コードとは?仕組みや作成方法、活用事例を解説
音声コードとは、視覚に障がいのある方などが、印刷物に記載された情報を音声で確認できるように開発された二次元コードです。
専用のスマートフォンアプリでコードを読み取ると、記録された文字情報が音声で読み上げられます。
この記事では、音声コードの仕組みや一般的な二次元コードとの違い、活用事例、作成方法について分かりやすく解説します。
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音声コードとは?視覚障がい者の情報取得を支援する二次元コード
音声コードは、視覚に障がいのある方が文字情報へアクセスするための情報保障手段として活用されています。
紙媒体に印刷されたコードをスマートフォンで読み取ると、記録されたテキスト情報が音声で読み上げられます。
そのため、活字を読むことが困難な方でも、掲載内容を正確に把握できます。
自治体が発行する通知書や金融機関の書類など、重要な情報を伝達する場面で採用が進んでおり、情報アクセシビリティを向上させる手段として注目されています。

音声コードの仕組み
音声コードは、文字情報をデータ化し、専用の二次元コードに格納する仕組みです。
利用者が専用アプリを起動したスマートフォンで音声コードを読み取ると、アプリがコード内の文字情報を認識し、スマートフォンの音声合成機能によって内容を読み上げます。
また、文字データはコード自体に保存されているため、インターネット環境がない場所でも利用できます。
一般的な二次元コードとの違い
音声コードと一般的な二次元コードの大きな違いは、利用目的にあります。
一般的な二次元コードは、WebサイトのURLや連絡先情報などへ誘導するために利用されることが多い一方、音声コードは印刷物に記載された文字情報を音声で伝えることを目的に開発されています。
利用者が専用アプリで読み取ると、コード内に記録されたテキスト情報が音声で読み上げられるため、視覚に障がいのある方でも印刷物の内容を確認できます。
このように、音声コードは単なる情報への導線ではなく、情報そのものを提供できる点が大きな特徴です。
音声コードの種類
日本で利用されている音声コードの主な規格には、「SPコード(音声コードS)」と「Uni-Voice(ユニボイス)」があります。
ここでは2種の特徴の違いを解説します。
「SPコード(音声コードS)」
「SPコード」は1990年代に開発された音声コードで、自治体の通知書や公共機関の案内文などで活用されてきました。
読み取りには専用の読み取り機器が必要になります。
「Uni-Voice(ユニボイス)」
「Uni-Voice」は2000年代に開発された比較的新しい規格で、スマートフォンでの読み取りに対応していることが特徴です。
また、音声読み上げだけでなく、画面へのテキスト表示や多言語表示にも対応しています。
現在では、多くの自治体や企業でUni-Voiceが採用されており、情報アクセシビリティを向上させる手段として活用されています。
音声コードを利用する3つのメリット

音声コードは、利用者と導入する企業・団体の双方にメリットがある仕組みです。
利用者は印刷物の情報を手軽に音声で確認できるようになり、導入する企業・団体は情報アクセシビリティの向上や合理的配慮の提供につなげることができます。
ここでは、音声コードを活用する主なメリットを3つ紹介します。
メリット1:スマートフォンをかざすだけで簡単に情報を得られる
利用者にとって大きなメリットは、手軽に情報へアクセスできることです。
専用アプリをインストールしたスマートフォンがあれば、特別な機器を用意する必要はありません。
音声コードにカメラをかざすだけで、記録された情報を音声で確認できます。
操作もシンプルなため、デジタル機器の操作に不慣れな方でも利用しやすいことが特徴です。
また、読み取りから音声再生までスムーズに行えるため、必要な情報をすばやく取得できます。
メリット2:インターネット環境がなくても利用可能
音声コードは、文字情報をコード自体に記録しているため、読み取り時にインターネットへ接続する必要がありません。
そのため、初回のアプリインストールが済んでいれば、地下や建物内など通信環境が不安定な場所でも利用できます。
また、通信障害や災害などでネットワークが利用しにくい状況でも、コードに記録された情報を音声で確認することが可能です。
利用環境の影響を受けにくいため、重要な情報を確実に伝える手段として活用されています。
メリット3:情報バリアフリー化で「合理的配慮」の提供につながる
2024年4月に施行された改正障害者差別解消法により、民間事業者にも、状況に応じた合理的配慮の提供が求められています。
音声コードを印刷物に導入することは、視覚障がい者が必要な情報を取得しやすくする取り組みの一つです。
情報アクセシビリティの向上につながるだけでなく、合理的配慮を実践する具体的な手段としても活用できます。
また、内閣府や厚生労働省が情報バリアフリー化を推進していることから、企業や団体にとっては社会的責任を果たす取り組みとしても注目されています。
【実践】音声コードの読み取り方と専用アプリの使い方
音声コードを利用するには、対応する専用アプリが必要です。
例えば、「Uni-Voice」の場合はスマートフォンに専用アプリをインストールし、音声コードを読み取ることで、記録された内容を音声で確認できます。
実際に音声コードがどのように読み上げられるか確認したい方は、以下のサンプル音声コードをお試しください。

【導入】音声コードの作り方と印刷物へ配置する際の注意点
音声コードを印刷物に導入するには、専用ソフトを使ってコードを作成し、規格に沿って配置する必要があります。
ここでは、音声コードの作成方法と印刷時の注意点を解説します。
専用ソフトを使って音声コードのデータを作成する
音声コードを作成するには、専用ソフトを使用します。
代表的なソフトには「JAVIS APPLI」などがあります。
これらのソフトに、Wordなどで作成した読み上げ用テキストを取り込むことで、音声コードの画像データ(EPS形式など)へ変換できます。
また、宛名や請求額など、一枚ごとに内容が異なる可変データ印刷にも対応できます。
印刷時にはコードの位置を示す「切り欠き」と余白を設ける
音声コードを印刷する際は、正確に読み取れるよう規格に沿って配置する必要があります。
まず、コードの周囲には他のデザインや文字がかからないよう、十分な余白(クワイエットゾーン)を確保します。
また、視覚に障がいのある方がコードの位置を触って確認できるよう、用紙の角に半円形の切り欠きを設けることが推奨されています。
さらに、コードのサイズや解像度、両面印刷時の配置ルールなども規格で定められています。
専門の印刷会社に作成から印刷まで依頼する方法もある
自社で音声コードを作成したり、切り欠き加工に対応した印刷を行ったりすることが難しい場合は、専門の印刷会社に依頼する方法があります。
一部の印刷会社では、テキスト原稿を渡すだけで、音声コードのデータ作成から規格に準拠した印刷、切り欠き加工までを一貫して対応しています。
そのような印刷会社に依頼することで、規格や印刷品質に関する確認を任せられるため、スムーズに音声コード付き印刷物を作成しやすくなります。
ディーエムエスでは、音声コード付き印刷物の制作から発送まで一貫して対応しています。
通知書・DM・請求書などへの導入をご検討の際は、企画設計や可変印刷を含め、お気軽にご相談ください。
音声コードはどんなものに活用されている?具体的な事例を紹介
音声コードは、公共性の高い通知物から身近な生活情報まで、さまざまな印刷物で活用されています。
近年では、チラシやマニュアルなどへの導入も進んでおり、情報アクセシビリティを高める手段として広く利用されています。
ここでは、代表的な活用事例を紹介します。
事例1:自治体が発行する広報誌や各種通知書
音声コードの活用が特に進んでいるのが、自治体が発行する印刷物です。
広報誌や議会だよりをはじめ、国民健康保険や税金に関する通知書、選挙公報、各種案内の封筒など、住民生活に関わるさまざまな印刷物に利用されています。
こうした取り組みにより、視覚障がいのある方を含め、多くの住民が行政情報を取得しやすい環境づくりが進められています。
事例2:契約書類・請求書などの重要事項を伝える通知物
音声コードは、契約内容や料金など、正確な情報伝達が求められる通知物にも活用されています。
例えば、金融・公共サービス分野では、契約書類、利用明細、請求書、検針票、重要事項説明書などに導入されており、利用者が内容を音声で確認できる環境づくりが進められています。
特に、電気・ガス・水道など生活インフラに関わる通知物では、情報取得のしやすさを高める手段として活用されています。
事例3:企業が送付するDMや各種通知物
近年では、企業が顧客へ送付するDMや会員向け案内、各種お知らせなどにも音声コードの活用が広がっています。
例えば、サービス案内、契約更新のお知らせ、各種手続き案内、利用案内など、紙媒体で情報提供を行う場面において、視覚に障がいのある方でも内容を把握しやすい環境整備が進められています。
保険会社では、「保険証券」や「控除証明書」といった手続きに必要な重要書類に音声コードが採用されている事例があります。
音声コードを活用することで、利用者の情報取得を支援できるだけでなく、企業にとっても情報アクセシビリティ向上や合理的配慮の実践につながります。
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音声コードに関するよくある質問

ここでは、音声コードの利用や導入に関してよく寄せられる質問とその回答を紹介します。
音声コードの読み取りに料金はかかりますか?
いいえ、音声コードの読み取りは無料です。
専用アプリ「Uni-Voice」などは無料でダウンロードでき、コードの読み取りや音声再生に料金は一切かかりません。
音声コードの読み取り時にデータ通信は発生しないため、通信料を気にせず利用することが可能です。
音声コードを作成・導入する際の費用はどのくらいですか?
費用は作成方法や導入規模によって異なります。
専用ソフトを利用する場合はライセンス費用が必要です。
印刷会社へ依頼する場合は、通常の印刷費に加えて、音声コードの生成費用や切り欠き加工費などが発生することがあります。
具体的な費用は仕様や発行部数によって異なるため、導入時には個別に見積もりを取得するのがおすすめです。
すべてのスマートフォンで音声コードを読み取れますか?
専用アプリに対応したスマートフォンであれば、音声コードを読み取ることができます。
「Uni-Voice」などのアプリは、iPhone(iOS)およびAndroid搭載スマートフォンに対応しているため、多くの機種で利用可能です。
ただし、OSのバージョンが古い場合やカメラ性能によっては、正常に読み取れない場合があります。
利用前に対応環境を確認すると安心です。
まとめ
音声コードは、印刷された文字情報を音声で伝えるためのバリアフリー技術です。
視覚に障がいがある方でもスマートフォンを使って情報を確認でき、インターネット環境がない場所でも利用できます。
自治体の広報誌や通知書、金融機関の契約書類、文化施設の案内など、さまざまな場面で活用されており、情報アクセシビリティの向上に貢献しています。
また、障害者差別解消法で求められる合理的配慮の取り組みとしても注目されており、企業や自治体にとって情報バリアフリー化を進める有効な手段の一つです。








